マンガが大ヒットし、その後もアニメ化され『ドラゴンボール』、『SLAMDUNK』と並びジャンプの黄金時代を築いた作品、「幽遊白書」。実は幽遊白書ではある都市伝説が存在する。今回はその都市伝説についてご紹介していきたいと思う。1994年にファン、編集部にも惜しまれ作品が終了した。その最終回はどことなく悲しい雰囲気も漂わせながら余韻をたっぷり残したものとなっており今でも高い評価を得ている。
そんな幽遊白書に関する都市伝説を2つここでは紹介していきたい。
[toc] [quads id=1]桑原和馬の本当の実力!?
幽遊白書のキャラクターはみんな個性があり、どのキャラも人気があり、今でも語り継がれる名作として知られている。そんな『幽遊白書』の中でも最も不遇な扱いを受けてしまったキャラクター。それが主人公『浦飯 幽助』のライバルであり主力メンバーの『桑原和馬』である。魔界の扉編(仙水編)では最終的に次元刀という能力を身に着けこれからの活躍が期待できる!!しかし、次のシリーズの魔界統一トーナメントへんでは全くと言っていいほど活躍の場面がなかった。これには『野球界』との深い因縁があったのだ。
この『桑原和馬』にはキャラクターモデルが存在した。それは元PL学園のK・Kコンビ(桑原真澄・清原和博)の名前の漢字を一文字ずつ入れた名前である。これは、作者の富樫先生が大の野球好きで、このキャラクターに活躍してほしという願いを込めて、名前を一文字ずつ取ったのだ。これは、作者の富樫先生が事実として公表しているので、都市伝説ではなく、事実である。しかし、ここからが都市伝説と言われるようになった出来事が起きる。
キャラクター『桑原和馬』が原作マンガで活躍すると、必ず桑田投手の調子が下がってしまうというのだ。そんなことたまたまではないか?と、思っていたのだが、逆に原作マンガで桑原が登場しない週は、桑田投手の成績が良くなるというのだ。ただの1,2回の出来事かと思いきや、このような現象が、毎回毎回起こっており、ついには球界もこの都市伝説をまじめに検討し、球界側から直接富樫先生に、
「どうか桑原というキャラクターを活躍させないでほしい」
とお願いがあったようだ。富樫先生もかなり悩んだみたいだったが、もし、これが本当のことなら、野球を愛している人に申し訳ないと思い、徐々に「桑原」が活躍するシーンをなくしていったというのだ。すると、桑田投手の成績は好調、その年は「自分の中でベストな1年を迎えることができた」とかたっている。
その結果、キャラクター「桑原」の漫画での出場機会が減り、最終的には、弱いキャラとされているが、この都市伝説がなければ次元刀を得た、「桑原」は最強のキャラクター設定になっていたかもしれない・・・
あくまでも都市伝説・・・どこまで本当か嘘かわかりませんね・・・
幽遊白書もう一つの最終回!?
冒頭でも伝えたように魔界統一トーナメント編が終了するとかけ足で最終回となった『幽遊白書』。作者の『冨樫先生』は元々幽霊による事件を解決していく、『霊界探偵』を描きたくて始めた作品でした。しかし、どんどんジャンプのお約束ともいえる、『闘い』をメインとした、格闘漫画に移行させられてしまいました。実際それで、魅力的なキャラクターも増え、アニメ化もされ、人気も出たのですが、やはりモヤモヤとしたものがあったそうです。そして、人気が出たがゆえの、作品の引き延ばし。これはドラゴンボールと同じ状態で、終わらせたくても編集部から終わらせることを許されませんでした。連載終了にあたり、『かねてからの自身の持病悪化』とともに
『これ以上出版社に無理やり従って連載を続けても、同じことを、読者が飽きるまで繰り返すだけになるために、半ば私のわがままで止めた』
と述べています。
そんな『幽遊白書』ですが、もう1つの最終回があるのをご存じだろうか?原作の最終回は登場キャラクターの行く末をダイジェストで描き、今までの伏線を少し回収しキレイに終了しています。しかし、この最終回は作者である『冨樫先生』の考えたものではないのです。本来考えていた最終回を編集者がSTOPし本当に書きたかった最終回が描けていないのです。
では『冨樫先生』が考えていた本当の最終回とは?それは作品終了後、同人誌で描いています。その内容は
主人公、浦飯幽助をはじめとする、そのほかの主要キャラクターは、役者が演じたものであり、『幽☆遊☆白書』は劇中劇であったという内容でした。
しかしながら、これはあくまでも同人誌。原作者本人が描いたことであっても、公式としては認められていないのです。編集部が作ったストーリーこそが公式であり、原作者が作ったものは公式ではない、それが公然とまかり通っている現実。作家にとって、これ以上恐ろしい話はないのではないでしょうか?