2009年、それは突如として訪れた。国民的アニメのクレヨンしんちゃんの作者である「臼井儀人」が、崖下で遺体となって見つかった。自殺説や他殺説など、色々と噂が飛び交ったが、最終的にはハイキングをしている際の「事故」として処理された。
しかし一方で、生前の臼井儀人は自らの死を予知していたのでは?と思えるような内容を作中に残していたのだ。それは1996年に出版された19巻の「ターミネーターvsしんのすけ」の未来から来た「10年後の風間くん」が登場するシーン。しんのすけは風間くんに「オラたち2010年にはどうなってる?」「オラ、鈴木杏樹と結婚してる?」と、ギャグ混じりに問いただした。
しかし、風間くんは少し表情を曇らせながら「どうしても聞きたいですか・・・?」と意味深な返答をしたのだ。この返しに動揺したしんのすけは、それ以上聞かなかった。いや聞けなかったと言った方が正しい。結局その後、未来の話について触れられることはなく、意味ありげな含みを残したまま終わった。
作者の臼井儀人が亡くなったのが2009年。
未来の風間くんにしんのすけが質問したのが2010年の未来の話。
果たして作者の『臼井義人』さんは自分自身が2010年を迎えられない事を予知していたのではないだろうか?もしくは自分自身が2010年を迎えないという事を予告していたのだろうか?